外資系社員のサバイバル日記

外資系メーカーで働いています。仕事や趣味、そのた諸々考えたことなどについて書いてます。

転職の思考法

転職の思考法という本を読んでみた。タイトルからすると転職を考えている人がメインの読書になりそうだが、転職に限らずキャリアを考える上で大事なことが書かれていると感じたので、自分の考えと合わせてここで整理してみる。


"いつでも転職できるを武器にする"、という本を読んでみて、もう少し具体的なことが書いてあっで追記しました。

 

特に印象に残ったフレーズは以下

まず評価について

  • 上司に評価されるためでなく市場に評価されるようマーケットバリューを高める
  • マーケットバリューは技術資産、人的資産、業界の生産性
  • 技術資産は職種固有の知識・技術と職種にかかわらない経験から構成される
  • 業界の生産性は、例えばウェディング業界と金融業界で比べたときにどちらも忙しいが、給料が10倍も異なる、とか成長産業・企業にいるだけでその人の価値があがる

上記1番以外は考えてみれば社内でも当てはまることである。社内で全く同じビジネス、プロダクト、サービスしかやっていないことはほとんどなく、その中でも生産性、成長性に差があるのが当然だと思う。社内でキャリアを気づいていくにしても、この生産性、成長性を意識して、担当を狙っていくのは非常に重要である。私は化学産業に属しているが、中でもコモディティスペシャルティなどいろいろなビジネスがある。コモディティでは何千トンといった生産量を稼がなくて利益がでないのに対して、スペシャルティでは100㎏で何十億と利益がでることだってある。そしてその改善はある程度技術や経験のある人なら実は誰でもできることがほとんどである。部署の中で、決して優秀とは言えないKさんは、たまたまスペシャルティの担当であったことから、ちょっとした改善で、全社で表彰されるようなことを何度も経験していた。一方で技術的にはすばらしい改善をしていたBさんだが、コモディティであったため、それほど利益に貢献できず、課内での賞賛にとどまっていることもあった。どこにポジションを置くかが、実はその人の能力より大事だということを身に染みた経験であった。

 

人的資産については、やはり社外の人脈があると強い。また井の中の蛙になっていないかの判断に役立つ。MBAや社外勉強会などは有益だと思われる。


技術資産に対しては、常にキャリアアップを狙う必要はないということ。キャリアのスライドをしていけば、唯一無二のキャラに近づいていく。例えば、エンジニアを、経験して人事に移るなど。


やりたいことについて

  • ほとんどの人にやりたいことなどなく、being(状態)に重きをおく人間がほとんどである(どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する)
  • 状態とは、自分の状態(適切な難易度の仕事に取り組んでいるか、自分に嘘をついていないかと環境の状態(緊張と緩和のバランスは心地よい状態か?)

特に私の場合は、適切な仕事の難易度か、緊張と緩和のバランスが大事なように感じる。適切な難易度かどうかというは、その人の能力にかかわることで、常に一定ではない。ある程度その仕事になれたら次に移るといったことが大事なのだろう。自分の場合は、何かができるようになるプロセス自体がとても心地良いので、同じ仕事を突き詰めていって最終的に専門家になるより、ちょっとづつロールを変えて、仕事ができるようになるプロセスを楽しんだほうがよいのかもしれない。かつその中である程度自分が貢献できること、役に立っているという実感も大事だと思う。そこにはやはり、自分の強みを意識した職種選択、キャリア形成が大事なのだろう。

 

客観的に有利なポジションを狙いつつ、その中で自分が満足できる状況を探してくというのがキャリア選択のポイントというところだろうか。

 

 

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